2008年7月4日
素敵な読書カフェめぐり、今回も東京・銀座にある読書カフェです。カフェといえば、真っ先に頭に浮かぶのは珈琲。でも、本当はそれだけではありませんよね。ということで、今回は美味しい本格的な日本茶が気軽に楽しめる、最近流行りの和カフェをご紹介します。歴史に磨かれた本物とオシャレな新しい流行が融合する銀座にぴったりの、日本の伝統的喫茶をモダンな店内で味わえる「鳴神(なるかみ)」。おもてなしの心に和みながら、ゆるりと読書をお楽しみいただけます。
最寄りの駅は日比谷線・東銀座駅。3番出口から出て、賑わいを見せる歌舞伎座の前を築地方面へ向かい、文明堂が見える最初の角を左に曲がります。1分も歩かないうちに、趣ある木製の扉と小さなテラス席が見つかるはず。お店の前の道路の交通量は少なく、閑静な環境の中に悠々と佇んでいます。
歩道から一段下がった入り口の扉を開けて、まず目に飛び込んでくるのは木目が浮かびあがった、いかにも和風を感じさせるカウンター。窓枠の飾りも和を意識した作りで、細部にまでのこだわりが感じられます。波打つかのように円みを帯びた壁と草色のタイルも実にモダンな雰囲気。
席数はカウンター席と1・2人席を合わせておよそ15席ほど。店内は分煙で、喫煙席はテラス席のみです。晴れた日にはぜひとも、このテラス席を確保したいところ。ただカウンター席や1・2人席もとても落ち着いた雰囲気なので、読書向きということではいずれの席であってもまったく問題ありません。訪れるお客さんは、場所がら歌舞伎鑑賞の方が多いようですが、日本茶を楽しむためにいらっしゃる方も。ちょっと意外なのはBGM。小野リサなどのボサノバ、スタンダードジャズやポップスが気にならない程度に流れています。
ドリンクメニューの日本茶は、煎茶が個性あふれる5種類、それぞれ冷煎茶としても注文できます。煎茶は1煎目は日本茶インストラクター協会認定の日本茶インストラクター・日本茶アドバイザーの資格を持つスタッフが煎れてくれ、2煎目からはお客さんが自分で煎れるというスタイル。お湯がなくなったら注ぎ足しもOK。さらに、ちょっと贅沢したい気分なら、2種類の玉露がオススメです。深い香りと旨味が魅力の石臼で挽いた宇治抹茶もお好みでどうぞ。お店オススメの季節のお茶も要チェック。さっぱりとした京番茶、フォームドミルクを加えた抹茶ラテも温・冷それぞれ用意されています。嬉しいことに、お茶にはそれぞれに合わせたプチお茶菓子付き。これもまた魅力です。甘味をもっと食べたいという方には、アイスやぜんざいなどの和風スイーツが人気です。
ランチメニューも見逃せません。毎朝仕入れている原宿八竹の大阪寿司をはじめ、風味豊かな胡麻うどんなどをお茶と一緒に楽しめます。大満足の読書タイムやランチタイムを過ごした帰りには、日本茶のお土産を買っていかれてはいかがでしょう。歌舞伎座近くに2004年10月にオープンした「鳴神」。日本茶が味わえる和カフェというスタイルで、周囲のカフェとは異なった趣のおもてなしを提供しています。モダンな店内でくつろぎながら、本からあふれる「言の葉」を、本格的な「茶の葉」とともにじっくり味わい楽しんでみてはいかがでしょうか。それでは、ぜひ素敵な読書カフェの午後をお過ごしください。次回も銀座のカフェをご紹介しますのでお楽しみに!
「店名の鳴神はもちろん歌舞伎の演目から。【神さまのいるところ】=【人が集まるところ】という願いを込めて名付けました。作法やお手前にこだわらず、茶葉とお湯の温度で変わる日本茶の旨味と渋みを気軽に楽しんでいただきたい。」とオーナーの片山さん。愛読書を伺ったところ、中国戦国時代の名将の活躍を描く「楽毅」をはじめ、時代小説作家・宮城谷昌光さんの作品で、やっぱり歴史物がお好きなようです。
外から日の光が差し込むテラス席。テーブルも可愛い。
東京都中央区銀座4-13-3
tel.03-6226-4360
Mon.-Fri. Open10:00am-22:00pm/Sat&Sun&Holidays. Open10:00am-18:00pm
不定休
http://www.narukami-cafe.com/
●オススメメニュー
お煎茶5種類 … 600円(冷煎茶は650円)/玉露 … 700円/お抹茶 … 600円/ミニ大阪寿司(四貫)と胡麻うどん …980円/アイスクリーム2種(黒糖&抹茶) … 550円/上生菓子・お干菓子・三種の御菓子… 各250円
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