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アンナの土星 益田ミリ

「なぁ、アン。宇宙がはじまってから、一度だって同じ夜空なんかないんだ」

【内容】

一見何もない毎日だけど、夜空は日ごとに変わっていき……。十四歳のアンナは、両親と大学生のお兄ちゃんの四人家族。アンナは、毎晩のように屋上の望遠鏡で星を見ているお兄ちゃんから、宇宙の話を聞くのが好きだった……。等身大の女性を描いた人気マンガ『すーちゃん』『週末、森で』の益田ミリによる、初の長編小説。みずみずしい痛みと喜び、不安と成長、地上と星空。十四歳だった全ての人に贈る青春小説。
「お兄ちゃんの笑い声が好きだった。お兄ちゃんの笑い声を単語にするならば“真実”だと思う。嘘のない、やわらかな笑い声だった」。

【著】益田ミリ(ますだ・みり)

1969年、大阪生れ。イラストレーター。「すーちゃん」シリーズ『結婚しなくていいですか。』(幻冬舍)のヒットで一躍人気に。マンガ、エッセイ、川柳などを幅広く手がける。

『アンナの土星』
著 益田ミリ 2009年11月20日発売
定価 1260円(税込) 四六判上製 メディアファクトリー

【益田ミリさんからのメッセージ】

揺れ動く心をもてあましていたのか、
中学生時代の日記が一番厚かったんです。

『赤毛のアン』が大好きで、いつかわたしの『アン』を書いてみたいと思っていました。だから『アンナの土星』のアンナは、わたしのアンでもあります。
アンナのお兄ちゃんは大学で宇宙の勉強していて、妹には「ダサい」などと評されているのですが、でも、アンナはお兄ちゃんから宇宙の話を聞くたびに、自分の存在の重さや、たった一度しかない人生の尊さを学んでいきます。
14歳の女の子を主人公にしたのは、自分の中学生時代の日記にも関係がありました。揺れ動く心をもてあましていたのか、その時代の日記が一番厚い。大人になんかなりたくないといつも思ってました。でも、40歳になった今の自分も、まだ、どこかでそんなことを思っている。あの頃の気持ちを忘れていないんだよってことを、14才の自分に伝えられたようにも思います。若い方にも読みやすいように、漢字にはたくさんふりがなをふりました。星空のきれいなこの季節に読んでいただければ嬉しいです。


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