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暗渠の宿

『藤澤清造全集』が完成する前に
平成の破滅型私小説作家の作品を読んでおこう

西村賢太
新潮社新潮文庫小説] 国内
2001.02  版型:文庫
>>書籍情報のページへ
レビュワー/山本善行

私は人一倍、私小説が好きで、今どき流行らないような暗い小説を好んで読んできたのだが、私小説ならどんな作品でもいいかというと、もちろんそんなことはない。作者が自分の身辺を扱って、事実をそのままに書くといっても、あるところで現実を超えてもらわないと、小説を読んだ気持ちになれないし、またそんなのを小説だとは思いたくない。

さて西村賢太であるが、彼の私小説はどうだろうか。彼は平成の破滅型私小説作家と言われ、次々と型破りな小説を発表しているのだが、この『暗渠の宿』もその名に恥じない、きわめてユニークな作品となっている。話の内容は単純で、好きな女と暮らすために二人でアパートを探すところから始まって、その二人の噛み合わない生活を記したものなのだが、ユニークなのは、そのなかに藤澤清造の話が挟まるのである。それが強烈で、まるで藤澤清造のことが書きたいから、この小説を書いたのではないかと思うぐらいなのだ。

今回私はこの作品を続けて三回読み返した。私にとって西村賢太の小説を読むのは少しやっかいなことなのである。

私が最初に西村賢太の名前を知ったのは、小説家としてでなく、藤澤清造の愛読者としてであった。本人は藤澤清造の歿後弟子だといい、個人全集を企画し内容見本まで作るという凝りようで、『根津権現裏』という小説でかろうじて文学史に残るというマイナー作家、藤澤清造の全集を出そうとしていたのだ。
京都の三月書房という新刊書店で、その内容見本を手にしたとき、その豪華さに驚きつつも、そこに記された西村賢太の言葉を読んで、激しい、執念とでもいうべきもの感じた。その内容見本は2000年に作られ、書店に配られたみたいだ。そのときは、まさか西村賢太が、自分を持て余し女性を求めて彷徨うような小説を書こうとは全く想像もしていなかった。

新潮文庫『暗渠の宿』に収められているのは、デビュー作「けがれなき酒のへど」と「暗渠の宿」の二篇である。そのどちらにも、小説のなかに、西村賢太が私淑する藤澤清造が登場する。私は小説を読むとき、うまく騙されたいものだ、と思う。でも西村賢太の藤澤清造のように、はっきりとした事実を示されると、創作である部分とのバランスが崩れてしまうので困ってしまう。

西村賢太の小説で、よく言われるのは、彼独特の言葉使いのことだ。例えば、小説の中で、「はな」という言葉がよく使われている。「最初から」という意味だろうが、聞き慣れない言葉なので、確かにそこのところで文章がストップしてしまう。私が三回読んだのは、作者がその効果を考えてのことかどうか知りたかったからだ。結局よくわからなかったが、何も考えないで使っているのでないことは、次のような彼自身の文章でもわかる。

最近出版されたエッセイ集『一私小説書きの弁』の「あとがき」の文章なのだが、まるで小説の中で彼が女性に浴びせる言葉のように、大きな声が聞こえてきそうだ。

〔が、私は国語の教本を書いているのでもなければ、単にノートに自己の感想を綴っているわけでもない。このてのお門違いの批判を下す馬鹿は同じく小説書きと呼ばれる者の中にもたまさかいるが、ただの会社員に過ぎない現今の編輯者にそそのかされ、他人の創作世界や語法についてとやかく言うのなら、その前には顔を洗って、もう一度ご自分の作をじっくり読み返してみることである。〕

小説の中でもエッセイの中でも、西村賢太の大きな声を想像させる啖呵が、強い効果をあげている

西村賢太を文学史のなかで考えてみると、葛西善蔵、嘉村礒多、耕治人などと近いものを感じる。自分を持て余しどうすることもできない状況のなかで、無理矢理その状況を打ち破ろうとしたときに、普通では考えられないような行動にでていく。勘違いを引きずってとんでもないところまで進むのだ。

西村賢太でいうと、例えば、小説の主人公は、藤澤清造の墓標を家に持ち帰っているのだが、もうその点でも異様なのだが、それを保管するガラスケースに六十五万円を投じて、女と二人で楽しんでいるのだ。藤澤清造への強い思い入れを感じるが、それが小説に出てくるのだからすごい。

『藤澤清造全集』が完成すると、そのことで魂が充足して鎮まり、もう西村賢太の小説が読めなくなるのではないか。彼の小説を読み続けるためには、全集は完成しないほうがいいのではないか。そんな余計なことを考えるようにもなった。

先ほども触れた西村賢太の最新のエッセイ集『一私小説書きの弁』でも、藤澤清造についての文章がたくさんあって、その徹底ぶりに驚かされた。藤澤清造の全集をはやく手に取ってみたいと思ってきた私ではあるが、今回繰り返し西村賢太の小説を読んだことで、もっと西村作品を読みたいという気持ちも強くなった。

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