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第7回 レモンとオレンジの爽やかな香りはどこ? 編
『肌に髪に「優しい石けん」手作りレシピ32─Tao’s handmade soap』 小幡有樹子 (祥伝社)

手作り石けんで、きれいになるわたし

ご無沙汰です。なにをやってたのかって? 
石けん、作ってました。
えー、なかなか劇的な成果を出せないダイエットにどうしましょうと悩んでいたところ、「じゃ、石けんでも作ってみたら?」とこの本を紹介されわけです。
石けん、これは美しくなるための基本アイテムですね。手作りするのも何年か前から一般的になっているらしいしね。いいじゃん。

早速読んでみます。
手作りの石けんは肌に負担のかかる添加物を一切加えず作り、さらに肌の皮脂を取りすぎることがないのでしっとりした肌が保たれるようです。いいですねぇ。
そしてこの手作り石けんは約24時間で水と炭酸ガス分解されるため、川や海などをひどく汚すことがないという。わたしにも環境にも優しい石けんということになるのね。ますますいい。
乾燥肌ではないけれども以前より肌にパサつきを感じる今日この頃。確実に減少している肌の皮脂をのがさないためにも石けんを作ってみようかしらんという気になってきました。
うまく出来たら友達にもわけてあげちゃおなどとも思いながら。

次に具体的な作り方へと入っていきます。
まずは石けん作りの道具。鍋やボウル、計量スプーンなどは家にあるものでほぼ間に合わせられそう。
基本材料は油と水と苛性ソーダ、、、か・苛性ソーダ?
これは薬局に印鑑を持って買いにいかねばならないらしい。
なんと取り扱い注意事項が1~10まである、、こわがりのわたしは読むとかなり気持ちがブルーになった。もちろん安全に作るための注意事項であるんだけどねっ。


ゴーグルもゴム手袋もはめたところで…

さて、気をとりなおし、基本となる初めての石けんの作り方を読みすすめる。この石けんの材料はとてもシンプルで、精製水と苛性ソーダ、オリーブオイルとラードのみである。
ここでは作業の手順を段階ごとに写真で説明されていてとてもわかりやすい。これならスムーズに作れそう。  
これを基本に他にも香りのよさそうな石けんや色、形のきれいなもののレシピがその後20以上紹介されている。写真もきれいでどれを作ろうかとテンションもあがってくる。そう、苛性ソーダのところで逃げかけた心も戻ってきたのだ。
初めてなのだからごくシンプルな石けんを選ぶべきなのかもしれない、、だけどやっぱり香りのいい石けんが欲しい、ということでダブルシトラス石けんに決定。この石けんは乾燥中(成形した石けんは室内で4週間の乾燥が必要)にレモンとオレンジの爽やかな香りが部屋中に広がるらしい。いいねえ。爽やかな部屋の中を想像するとそれがまた楽しみになってきました。 

材料を買いそろえいざ実践。
ここでわたしは初めてにもかかわらず、レシピを少し変更することになってしまった。作る寸前に気がついたのだが、200g必要なココナツオイルを100gしか買っていなかったのである。
もうゴーグルもゴム手袋もはめて用意万端のところでである。
もーーっバカバカ。
だがここでゴーグルと手袋をはずし、化粧をして着替えて電車に乗り継ぎ、遠くまで100gばかりのココナツオイルを買いに行く気には到底なれず、、、、今家にあるなにかしらのオイルで代用することにした。数日前に買ったばかりの椿油(50g)があった。あと50gはもともと使用する予定の紅花油を50g増やす。
鹸化率も計算し直し、苛性ソーダの量も変えた。テキパキと行動する自分にホレボレしながら作業をすすめる。
作り方の詳細はここでは省きますが、苛性ソーダは多少腰がひけていたものの問題なく使用。途中生地が重たくなるまで(これをトレースという)かき混ぜ続ける行程があるのだが、1時間以上混ぜ続けてもあまり重くならない。
いつまで混ぜてもゆるめのあんかけのあんという感じ。
後半に載っている「トラブルの原因とその対策」に従い、ひとまず型に流し翌日様子をみることにした。
と、その前に、トレースがでたらオレンジとレモンの精油とオレンジとレモンの皮を刻んで入れるのだが、わたしはオレンジとレモンの皮は省略した。なぜかというと、ただ面倒くさかったから。オレンジとレモンの精油を入れたんだから、それでいいじゃんと思ったわけ、、しかしこれが残念な結果を生むとは、このときは思うに至らなかったのです。
翌日、型から出してみるとかなり柔らかい。オイルを変更したせいなのか? よくわからないがつぶさないようにそっとナイフで切りわけた。そして乾燥へ。
しかし部屋にはシトラスの爽やかな香りはまったく漂ってこない。やっぱり勝手に省略してはいけないのね、トホホ(泣)。


やっぱり香りが足りない、でもしっとり感はいいぞ

4週間後、柔らかいが石けんらしきものができたみたい。鼻を近づけるとオイリーな匂いの中にかすかに酸っぱい匂いが。この香りが足りない原因はオレンジとレモンの皮を省略したわたしのズボラさによるものですね。
ただ使ってみると泡立ちもまあまあ、使用後の肌はしっとりしてボディクリームいらず。匂いも慣れれば平気。ただ人にはあげられる代物ではないのでひとりでこつこつ使います。

この本、作り方やその疑問点、材料の入手法など細かくフォローしているので初めてでも安心して作れました。
苛性ソーダがしこたま残っています。捨てるわけにもいかず、、今回のこの石けんらしきものを使い切ったらまた作ってみようかしらねぇ。
ただ、初めて作るときは100%レシピ通りにつくるのが賢明ですわねっ!! と、しばし反省。編集部からは「材料くらい、そろえようよ。なんでレシピ守んないの」と非難の声を浴びつつ、「次のダイエットではゼッタイに結果を出してよね」ときつく約束させられたのでありました。
瀬戸際だわっ!!



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