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落語家はなぜ噺を忘れないのか

若手落語家はどのように落語を「覚え」「演じ」「変えて」いくのか。

柳家花緑
角川・エス・エス・コミュニケーションズ角川SSC新書アート・カルチャー] 国内
2008.11  版型:新書
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レビュワー/小玉節郎

落語の口演を書き起こした文章、「読む落語」はほぼ日常的に楽しんでいるが、落語家自身が書いた文章はなかなか手にしない。
この本は書名が巧いので、つい手にとって読んでしまった。
柳家花緑は、人間国宝だった五代目柳家小さんの孫。若手落語家の中でも輝きを持った一人であり、この本はなかなかしっかりした文章で、内容もまとまっている。

私は、落語家・春雨や雷蔵の素人弟子で、春雨や傘吉(はるさめやさんきち)という名前をもらっている。なーに、師匠の雷蔵が二つ目の時代、熱心に応援していて、真打ちになったときにそれまでのお礼として名前をくれたのだ。という程度なので、師匠と一対一で稽古をしてもらった経験はない。落語を離れれば「ただの長いつきあいの友人」なのだ。
それでも落語が好きなことは尋常ではなく、手の届く範囲に落語の本がないということがない。といって、落語を小難しく理解したり研究したりすることはなく、じっと聞いて笑い、楽しむのみである。
一席落語ができたらいいなと思うことはある。誰か名人の口演の筆記を読んで、筋を覚えることはできても、一字一句間違いなく覚えるのは大変だ。大好きな噺を覚えようと思って何度も何度も暗記しようとしてきた。しかし、一字一句違わずというのが私にできない。あの有名な「寿限無」の長い名前のところ、「金明竹」の使いの者の口上などを覚えるぐらいがやっとである、だから、この本のタイトルに掴まってしまった。どう覚え、どう演じ、どう変えていくのか。

落語家は普通、師匠から教わった噺をまずは教わった通り、言葉を変えずに覚える。それを師匠の前で演じてみて、良しとなれば高座にかけることができる。古典を古典のままにやるのだが、若い落語家としては、それでは物足りないわけだ。それぞれに「現代的な」あるいは「自分の工夫による」くすぐりなどを入れたくなる。
それを花緑はギャグと書いているが、正しい意味での「ギャグ」というモノはそれとは違う。それはさておき。

ここまでは、落語好き50年で見聞きしたことがあるので全然知らないというわけではない。その先、花緑のあの噺を聞きたいに創り上げていくにはどうするかに興味があった。

とにもかくにもウケるために様々なくすぐりや、その時々の世相の話題を盛り込んだりして、師匠から教わった落語を多少崩してまで自分のモノにして行くのだけれど、やがて時間とともに、ウケよう・笑わせようにばかり傾いていくのが落語ではないとわかっていく。落語というのはそういう芸ではないと、肌で知っていくという。

無論、相手、つまり客によってはひたすら笑わせることで喜ばせた方がいい場合もあるが、落語の面白さを心に残すには、ただ笑いが多ければいいというモノではないとわかってくると書いている。私も落語は「面白いモノ」であって、おかしいモノとは限っていないと思い続けてきた。ほとんどおかしいところがなくても、長く心に残る落語も多い。だからといって、人情噺で泣かせるのが芸ともいえない。

著者の柳家花緑が生まれる前から落語を聞いてきた私は「凄い」落語家の高座を随分沢山見てきた。
笑わせればいいのだと、くすぐりを満載し、駄洒落をちりばめ、その時々話題の人を馬鹿にするといった「若い」芸を、私はうんざりしながら聞いてきた。芸が未熟なときに、決まってそういうことをやる。そう思って客席に座ってきたが、それは間違っていなかった。私は厭な客を自認している。ベテラン真打ちになっても、ひたすらその時々の笑いに徹する、それはそれで芸だと認めている。
さて、そのあとである。
自分の工夫で「笑わせること」ができるようになったあとも、そう簡単に、これでいいとはいかない。一つの噺を深めていくのはそれからである。
それについて、花緑は自分の工夫を加えた落語についての意見を同世代の仲間に聞き、少し上の「兄さん」に相談し、大先輩に叱られて、再び手を入れたり、時には元に戻したりして、自分のモノにしていく。
自分の主張と、他の人に気づかされることを巧く融合させていかないと優れた一席ができない。

この本では、祖父である人間国宝柳家小さんが得意にしていた「笠碁」を教わり、花緑はどういう風に考えてどう変えたかをしっかり書いてくれている。小さな違いであっても、古典に手を入れ、師匠から教わった形を変えるというのは落語家にとって大事(おおごと)なのだろう。そこに、意気込みと少しの心配がある。
今、ウケている若手落語家の落語論、というにはさらっとしているが、どう思って落語を語っているか、演じているかがわかる一冊。落語エッセイとしては優れた本だと思う。とても真っ当に落語と向き合っている感じが伝わってくる。

人間国宝五代目柳家小さんの孫であり弟子であり、子どもの頃自分の家に錚錚たる落語家が日常的に顔を出していたという環境だったこと。恵まれた環境だったことで落語家になってからも早くから芽が出て、注目もされ、諸先輩にも上手に鍛えられた感じ、そういうことを十分理解し、さらりと書いている。花緑の高座に比べると、文章の方が落ち着いているのが私にはおかしかった。
最近の「落語ブーム」とは、一線を画した本で、ああ、こういう人がいるなら落語は大丈夫だと思わせてくれる。

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柳家花緑
角川・エス・エス・コミュニケーションズ角川SSC新書アート・カルチャー] 国内
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