文人悪食
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著
嵐山光三郎
マガジンハウス
[文学研究]
国内
1997.03 版型:B6 ISBN:9784838706204
価格:1,890円(税込)
「何か喰いたい」臨終の漱石は訴え、葡萄酒一匙を口に、亡くなった。鴎外はご飯に饅頭を乗せ、煎茶をかけて食べるのが好きだった。鏡花は病的な潔癖症で大根おろしも煮て食べたし、谷崎は鰻や天ぷらなど、こってりした食事を愉しんだ。そして、中也は酒を食らって狂暴になり、誰彼構わず絡んでいた。三十七人の文士の食卓それぞれに物語があり、それは作品そのものと深く結びついている。
夏目漱石—ビスケット先生;
森鴎外—饅頭茶漬;
幸田露伴—牛タンの塩ゆで;
正岡子規—自己を攻撃する食欲;
島崎藤村—萎びた林檎;
樋口/一葉—ドブ板の町のかすていら;
泉鏡花—ホオズキ;
有島武郎—『一房の葡萄』;
与謝野晶子—一汁一菜地獄;
永井荷風—最後に吐いた飯つぶ〔ほか〕
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