おすすめ本書評
- おいでませ、『えすえふ』魔界
年に数度、日本のどこかで混沌の扉が開く時がある。
規模や期間はさまざまだが、その時その場所では、宇宙開発やロボット工学、クローンや量子論等に関する真面目なシンポジウムが行われているとなりで、部屋ぎっしりのええ年こいた野郎ども(※女性もいる、念のため)がサバトよろしく『ハレ晴れユカイ』を踊り狂い、ロビーでは流しのギター弾きを囲んだ人垣が『愛國戦隊大日本』をがなり立て(最近の若いのはコルホーズなんて言葉習わないんだろうなあ)、科特隊のオレンジの制服をぴしっと着こなしたハヤタとフジアキコ隊員が、口のジッパーからかわいい子供の顔をのぞかせたちっちゃなカネゴンを連れて、仲良くそぞろ歩いている。
五代ゆう
2010/12/29掲載
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