書評の楽しみを考える Book Japan

 
 
 
トップページ > 連載企画 > 素敵な読書カフェめぐり > vol.11 青山・表参道編 その4「書斎館」
vol.11 青山・表参道編 その4「書斎館」

隣席と仕切られた1人席で本の世界を満喫。
こだわりのくつろぎ空間に流れる快適な時間。

素敵な読書カフェめぐりの青山・表参道編もひとまず今回で最終回。今回ご紹介するのは、ペン・ブティックにカフェが併設されている「書斎館」です。お店は2001年の4月にオープン。海外ブランドを含む約35メーカーの万年筆を中心としたペン約1,500本、手帳やインク、ペンケースなどのアクセサリーが店内に並んでいます。もちろん、カフェだけの利用もOK。「読書や手紙を書くのに適した時間と空間を」というオーナーの考えで、細部までこだわったスペースは読書カフェとして最適です。表参道駅からも近いので、ふと思いたって立ち寄るのにも便利。ぜひ一度足を運んでみてください。

銀座線・千代田線表参道駅B1出口を出て渋谷方面へ。骨董通りを2~3分も歩けば青い店舗の「THE BLUE DOG GALLERY」というアート雑貨ギャラリーがあり、その手前の路地に入ればすぐ左手に「書斎館」があります。エントランスは、敷石が斜めに配置されていたり草花が植えられていたりで、ちょっとした庭園のような印象。賑やかな街並みから、敷地内へ歩を進めるごとに日常空間とは別の世界に誘われていく、そんな不思議な感覚さえ覚えます。店内に入ると、壁には高級万年筆などが展示され、シックな雰囲気。さらに奥へ進むと左右に振り分けされていて、左へ行けばカフェスペース、右へ行けばショップスペースとなっています。

カフェスペースの席は仕切られた1人席が4席と2人席が1席、屋外のテラス席が10席ほどとなっています。一番のオススメは屋内の読書に集中できる1人席で、椅子は映画「プリティ・ウーマン」の舞台として有名なロデオドライブにあるビバリーヒルズ・ウィルシャー・ホテルで使われていたアンティーク品。また、テーブルはニューヨーク近代美術館永久保存版モデルを使用と、なんとも贅沢な席となっています。席の正面の書棚にはペンにまつわる珍しい本が並び、これらはもちろん手に取ってお読みいただけます。屋外のテラス席も天気の良い日は快適な読書を楽しめますが、まず初めは屋内の1人席をぜひどうぞ!
店内の床材には厳寒の北海道で育った松が使用されていて、しっかりとした作りの中に温かみがあふれています。アンティーク雑貨やピアノ、古書や古雑誌などがノスタルジックな雰囲気を演出。夕方4時まではイージーリスニング、それ以降はジャズ中心のBGMで、読書にも邪魔にならない音量です。選曲はオーナーが店の雰囲気に合う曲をセレクト。ゆったりと落ち着いた時間を過ごせます。くつろぎ空間で流れる快適な時間、これこそ読書カフェならではの悦楽の時間。

メニューはこだわりのドリンクメニューのみ。おすすめは白磁のコーヒーカップで飲むコーヒーです。書斎館オリジナルのブレンドとアメリカン、自慢の水出しコーヒー、カプチーノとコクのあるミルクが相性抜群のカフェボウルとあるのでお好みで。ちなみにソーサーやシュガーポット、コーヒースプーンなども全てオーダーメイド。コーヒー以外では、ダージリンやアールグレイなどの紅茶が5種類、オレンジとグレープフルーツの100%ジュースがあります。そして人気はセパレート・ティ。これは紅茶とジュースが二層になっている見た目にも美しく、もちろん美味しい一品です。

表参道駅のほど近くにある、日常から切り離された場所。そこは、ディテールにとことんこだわったからこそ実現した快適な空間です。上質なアンティーク品やノスタルジー溢れる古書や雑貨などに囲まれて、自分の書斎で過ごす一時のような読書タイムを楽しめるでしょう。1度訪ねてみれば、青山・表参道のお気に入りのお店に新しく加わるはずです。
それでは、ぜひ素敵な読書カフェの午後をお過ごしください。青山・表参道編は今回で終わりですが、次回からも読書にもってこいのカフェをご紹介しますのでお楽しみに!

「お客様は30代後半から40代の方が中心です。接客も1つのアート。お客様がくつろいでいただける空間と時間を提供できるように心がけています。カフェの利用とともに、ぜひショップの方も覗いてみてほしいですね。きっとお気に召す一品が見つかるはずです。ご購入された万年筆を使ってカフェで手紙を書かれていかれる方もいらっしゃいます。」とスタッフの内藤さん。オススメの一冊は書斎館オーナーの赤堀正俊さんが執筆された「万年筆を極める」。万年筆ビギナーから愛好家まで、奥深い万年筆の世界が楽しめる一冊です。

海外ブランドのものを含めて店内のペンの総数は約2,000本。ペン以外にも手帳やインクなどのアクセサリーを販売。

1席の正面にある書棚スペースにはペンに関係する珍しい本が並ぶ。奥深いペンの世界、興味があればぜひ手に取って読んでみては。

カフェスペースに飾られるアンティークピアノ。雑貨や古書、古雑誌の他、復刻版のポストカードやポスターなども飾られていて、どこか懐かしい空気につつまれている。

隣の席とは仕切られた1人席は読書にもってこい。 アンティークの椅子とテーブル。テーブルのライティングも個別についていて、自分の書斎のように過ごせる。 こだわりを感じる白磁のコーヒー碗やシュガーポットなどは、全てオーダーメイド。 見た目にも美しいセパレート・ティ。写真はオレンジと紅茶。 天気が良い日は外のテラス席も気持ちがいい。

書斎館

港区青山5-13-11 パンセビル 1F
tel.03-3400-3377
Open11:00am-20:00pm 定休日:無休
http://www.shosaikan.co.jp/
●オススメメニュー
ブレンドコーヒー…700円 /アメリカンコーヒー …700円 /アールグレイ …H700・I800円 / セパレートティ …1,000円 /100%ジュース (オレンジ・グレープフルーツ) …900円


書斎館オーナーの赤堀正俊さん執筆の本

万年筆を極める
赤堀正俊
かんき出版アート・カルチャー] [ライフ] 国内
2008.02  版型:B6
価格:1,260円(税込)
>>詳細を見る

boopleで検索する

お探しの書籍が見つからない場合は、boopleの検索もご利用ください。Book Japan経由でのご購入の場合、Book Japanポイントをプラスしたboopleポイントを付与させていただきます。

booplesearch


注目の新刊

Sex
石田衣良
>>詳細を見る
失恋延長戦
山本幸久
>>詳細を見る
自白─刑事・土門功太朗
乃南アサ
>>詳細を見る
ガモウ戦記
西木正明
>>詳細を見る
怨み返し
弐藤水流
>>詳細を見る
闇の中に光を見いだす─貧困・自殺の現場から
清水康之湯浅誠
>>詳細を見る
すっぴん魂大全紅饅頭
室井滋
>>詳細を見る
すっぴん魂大全白饅頭
室井滋
>>詳細を見る
TRUCK & TROLL
森博嗣
>>詳細を見る
猫の目散歩
浅生ハルミン
>>詳細を見る
さすらう者たち
イーユン・リー
>>詳細を見る
猿の詩集 上
丸山健二
>>詳細を見る
ポルト・リガトの館
横尾忠則
>>詳細を見る
ボブ・ディランのルーツ・ミュージック
鈴木カツ
>>詳細を見る
カイエ・ソバージュ
中沢新一
>>詳細を見る
銀河に口笛
朱川湊人
>>詳細を見る
コトリトマラズ
栗田有起
>>詳細を見る
麗しき花実
乙川優三郎
>>詳細を見る
血戦
楡周平
>>詳細を見る
たかが服、されど服─ヨウジヤマモト論
鷲田清一
>>詳細を見る
冥談
京極夏彦
>>詳細を見る
落語を聴くなら古今亭志ん朝を聴こう
浜美雪
>>詳細を見る
落語を聴くなら春風亭昇太を聴こう
松田健次
>>詳細を見る
南の子供が夜いくところ
恒川光太郎
>>詳細を見る
星が吸う水
村田沙耶香
>>詳細を見る
コロヨシ!!
三崎亜記
>>詳細を見る
虚国
香納諒一
>>詳細を見る
螺旋
サンティアーゴ・パハーレス
>>詳細を見る
酒中日記
坪内祐三
>>詳細を見る
天国は水割りの味がする─東京スナック魅酒乱
都築響一
>>詳細を見る
水車館の殺人
綾辻行人
>>詳細を見る
美空ひばり 歌は海を越えて
平岡正明
>>詳細を見る
穴のあいたバケツ
甘糟りり子
>>詳細を見る
ケルベロス鋼鉄の猟犬
押井守
>>詳細を見る
白い花と鳥たちの祈り
河原千恵子
>>詳細を見る
エドナ・ウェブスターへの贈り物
リチャード・ブローティガン
>>詳細を見る
人は愛するに足り、真心は信ずるに足る
中村哲澤地久枝
>>詳細を見る
この世は二人組ではできあがらない
山崎ナオコーラ
>>詳細を見る
ナニカアル
桐野夏生
>>詳細を見る
逆に14歳
前田司郎
>>詳細を見る
地上で最も巨大な死骸
飯塚朝美
>>詳細を見る
考えない人
宮沢章夫
>>詳細を見る
シンメトリーの地図帳
マーカス・デュ・ソートイ
>>詳細を見る
身体の文学史
養老孟司
>>詳細を見る
岸辺の旅
湯本香樹実
>>詳細を見る
蝦蟇倉市事件 2
秋月涼介、著 米澤穂信など
>>詳細を見る
うさぎ幻化行
北森鴻
>>詳細を見る

Internet Explorerをご利用の場合はバージョン6以上でご覧ください。
お知らせイベントBook Japanについてプライバシーポリシーお問い合わせ
copyright © bookjapan.jp All Rights Reserved.