書評の楽しみを考える Book Japan

素敵な読書カフェめぐりは、今回から東京・銀座編です。言わずと知れた日本有数のおしゃれで上質な店舗がならぶ街、銀座。もちろんカフェもたくさんあります。ただし、読書カフェとして訪れるには、注意が必要な点が2つあります。1つ目は、銀座にお買い物に来た他のお客さんたちのおしゃべりの声。2つ目は、メニューの価格です。東京・銀座編では、この2点を少し他のポイントより重視してセレクトしました。それでは、さっそく1店目にいきましょう。読書をして過ごすにはちょっぴり敷居が高い老舗・名店が多い銀座で、気軽に立ち寄れる心が和むおしゃれなカフェのご紹介です。

銀座線・丸ノ内線・日比谷線のターミナルになっている銀座駅。C8出口から地上に出て松屋通りを反対側に渡り、松屋・三越方向にちょっと歩けばすぐ。小さな看板とビルの合間を奥へと続く細い路地を探しましょう。そこが「Cafe' Ohana」の入り口です。気をつけないと通りすぎちゃいますから、看板を見逃さないようにしてくださいね。銀座の中心にこんな隠れ家的なカフェを知っているというのが、ちょっとした優越感だったりもするんですよねえ。エヘヘ。JR有楽町駅や有楽町線の銀座一丁目からも近いので、交通の便は言うことなし。また、目と鼻の先の有楽町イトシアやプランタン銀座、マロニエゲートなどでショッピングしてからお店へ立ち寄るのもいいですね。

さて、細い路地を奥へと進みエレベーターで4Fへ。お店のドアを開ければ明るい笑顔でスタッフの方が席へと案内してくれます。お昼時は混雑することもあるので、読書カフェとしてはランチタイムを外した方がゆったり過ごせます。

店内は分煙で、席は約30席ほど。自然光が明るい窓際の席、ゆったり座れるソファ席、どちらもオススメです。店内はナチュラル素材のインテリアや観葉植物、猫をモチーフにした雑貨などが置かれた癒し空間。BGMは音量の抑えられたジャズが中心です。お店を訪れるお客さんは銀座周辺で働く20代後半から30代前後の女性客がほとんど。とはいえ、お店の雰囲気の影響か、大声でおしゃべりという方はあまり見かけません。銀座にはこういった癒し系の落ち着ける店が意外と少なく、お気に入りのお店として常連になるお客さんも多いようです。店名のOhanaと聞いてハワイアンな雰囲気をイメージされるかも知れませんが、そういう感じはあまりしません。

ドリンクメニューは、美味しいコーヒー・紅茶を中心にジンジャーエールや100％ジュースなどですが、読書にオススメなのはコーヒー・紅茶とカマンベールチーズケーキで有名なタントマリーのケーキが楽しめるケーキセット。チーズケーキ以外にも見た目も可愛らしいケーキが色々で、充実のティータイムを楽しみながらの読書は、わざわざ足を運んだ甲斐があるというもの。ちなみにランチメニューではカレーがオススメです。レッド・イエロー・グリーンの3種類から選べるのですが、カフェではちょっと珍しい、こだわりメニューなのです。

買い物をしたついでに、大勢の人で賑わう銀座の真ん中にチョコンとある心安らぐ空間で読書を楽しむ。そんな風に気軽にぜひ立ち寄ってみてください。ちょっと見つけにくいかも知れませんが、時間に余裕があるならば、お店の場所をざっと頭に入れて銀座の通りを歩きながら探してみるのもきっと楽しいはず。それでは、ぜひ素敵な読書カフェの午後をお過ごしください。次回も銀座のカフェをご紹介しますのでお楽しみ！

「銀座という街で、居心地の良い心休まる場所として自由に思い思いの時間を過ごしてほしいですね」とスタッフの方。写真はそんなコンセプトを体現する明るい笑顔の女性スタッフ。お二人にもおすすめ本を伺ってみたところ、未読な方はぜひと人気作「東京タワー」と、今年で誕生100年を迎えて話題の「赤毛のアン」を読んでみてもらいたいとおっしゃっていました。