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vol.14 神保町編 その3「Cafe HINATA-YA(ヒナタ屋) 」

ほんわか温かい神保町の「ひなた」で、のんびり、ゆったり。
スパイシーな名物チキンカレーもお試しあれ。

素敵な読書カフェめぐり神保町編3回目の今回ご紹介するのは、ぬくもりにつつまれた手作りカフェ「Cafe HINATA-YA(ヒナタ屋)」です。店主の鈴木さんは、昔から馴染みのある神保町・お茶の水でのカフェ開店を考えていて、今の場所にお店を出すことにしたとか。コンセプトは「のんびり、ゆったり」。来た人の心をほんわかと和ませてくれる、さりげなく飾られた小物や植物たち。午後の光が差し込む窓際は、店名でもある「ひなた」そのものです。温かみあふれる人と物にかこまれながら、日常を離れて本の世界に没頭してみてはいかがでしょう。

お店までは神保町駅から徒歩6分ほど。A5出口から靖国通り沿いを小川町方面にまっすぐ。三省堂書店やマクドナルドがある五叉路の交差点をお茶の水方向に歩けば1分もかからずに赤い看板があります。ちょっと見逃しやすいので通り過ぎてしまわないようにご注意。ちなみに、JRお茶ノ水駅や千代田線の新御茶ノ水駅からも、明大通りに出てまっすぐ坂道を下ってくれば同じくらいの時間で到着します。
さて、ビルに入ると階段を上がり1.5Fへ。そこからはエレベーターです。実はこのエレベーター、なんと、手動で開閉するんです。到着のランプが点灯したら表扉と内扉を手で開けて中へ。古い物でしっかりと押さないと反応しません。3Fのボタンを力強く押しましょう。もちろん降りる時も手動で開閉。手を挟まないように気をつけて。これ、1度体験すると誰かを連れて来たくなります。

お店の扉をあけて店内に入ると、いたるところに昔のおもちゃなどの雑貨や植物が。装飾は適度で、雑多になりすぎず、かといってシンプルすぎず。あまりに可愛らしいお店だと男性は落ち着かないものですが、ここなら大丈夫。インテリアは木製の物が中心のナチュラルテイストで、イスやテーブルなどはあえて同じ物では揃えていないそうです。BGMは天気にあわせてポップスを中心に様々なジャンルの曲が流すなど、こだわない事にこだわるのがヒナタ屋流。何かにとらわれすぎないバランス感が、居心地の良さを生み出しています。

席は1・2人で座るテーブル席が中心。右手の奥には2つ並んだソファ席も。これらの席もよいのですが、読書をして過ごすためのオススメ席は、陽の光に木目が浮かび上がる窓際のカウンター席。ここなら混雑してきても1人で気兼ねなく読書に集中できます。平日12時~14時はランチタイムで、全席禁煙です。混雑を避けてランチタイムを外せば、さらにのんびりと読書をして過ごせるでしょう。

ドリンクメニューは、コーヒー450円などお手頃価格。他にも手づくりジンジャエールやマンゴーシェイクなどがあり、全20種類以上。人気のフードメニューはチキンカレー。神保町といえばカレー…なのですが、それとこれとは無関係。実は店主の鈴木さん、以前にインド料理店で働かれていて、その時の経験もありカレーを出すことにしたそうです。試行錯誤で完成したオリジナルカレー。これがなかなかの辛さでスパイシー。パパダと呼ばれるインドに古くからある豆を練って作ったおせんべいが添えてあります。これまた香ばしくて美味い!ぜひ1度お試しください。

温かい人と物に囲まれた神保町の「ひなた」は自由で快適。スパイシーな名物チキンカレーを楽しんで、食後にドリンクで喉を潤しながら、じっっくりと一冊の本に読み耽る。そんな読書タイムを、ぜひ「Cafe HINATA-YA(ヒナタ屋) 」で満喫してみてください。そうそう、帰りのエレベーターでも手動式なのをお忘れなく。
それでは、ぜひ素敵な読書カフェの午後をお過ごしください。次回も神保町のカフェをご紹介しますのでお楽しみに!

「2007年5月にオープンして、今では常連のお客さんも多く通ってくださってます。お1人の方やカップル、書店・出版の方から学生さん、古書店帰りのご年配の男性まで様々な方がいらっしゃいます。どんな方でも、のんびり、ゆったり過ごしてもらえるお店であり続けたいです。」と鈴木さん。オススメの本を伺ったところ、内田百けんの作品とのこと。内田百けんは夏目漱石の門下生で、黒澤明の遺作「まあだだよ」でも描かれている独特なユーモアに富む小説・随筆家として有名ですね。

珍しい手動開閉式のエレベーター。開閉時に手を挟まないように要注意。到着時の開閉ももちろん手動。いつまで待っても開きません。そのまま動きだしてしまうと、ちょっぴり恥ずかしい。

店内にあるイベントスペース。古本フェアやデザインTシャツの販売など様々な企画を定期的に行っている。来店前にホームページで要チェック。

1席だけある2つ並んだソファ席。1人だと少し座りづらいけど、空いてるようならこちらもどうぞ。

居心地の良い店内。人と物のぬくもりにあふれている。 窓際のカウンター席。1人で読書に耽るのにはもってこい。 座り心地も良い木製のイスとテーブル。店内のあちこちに雑貨や植物が。 人気のチキンカレーはとってもスパイシー。お店の方が「辛いのは大丈夫ですか?」と確認してくれるので、無理は禁物。

Cafe HINATA-YA(ヒナタ屋)

千代田区神田小川町3-10 振天堂ビル4F
tel.03-5848-7520
Tue.-Sut.Open11:30am-22:00pm(L.O.21:30pm) 定休日:日・月曜・祝日
http://www4.plala.or.jp/HINATA-YA/
●オススメメニュー
コーヒー(H・I)…450円/カプチーノ…500円/手作りジンジャエール…600円/マンゴーシェイク…650円/チキンカレー…800円/※11:30~14:00のランチタイムは750円、セットドリンク(コーヒーなど)が200円。


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内田百間
筑摩書房ちくま文庫随筆・エッセイ] [旅行記] 国内
2002.10  版型:文庫
価格:1,155円(税込)
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